物覚えの悪い老人に、先生達が粘り強く親切に一生懸命になって教えてくれた
- 2015/1/10
- ハワイへ留学したい

この時期になると、通っていた語学学校で出会ったあるおばあさんの事をいつも思い出します。
このおばあさんは77歳。ハワイ留学を志し、単身で渡航されてきました。ご主人を亡くされ、日本で一人でぼんやりしていてもボケるだけだから、と思い切って2年間の滞在予定でハワイに来られました。
いくつかのクラスでこの方(Aさん)とご一緒したのですが、一生懸命勉強されているAさんを見てると英語の勉強を始めるのに遅すぎるということはないんだな、と痛感しました。
30代後半でハワイ留学をした私は「もうすぐ40なのに、この年で留学なんぞ始めてもいいのか。周りはキャぴついた若い子達ばかりなんだろうな。。。」という不安ばかりでしたが、まさか77歳のおばあちゃんがクラスメートになるとは!
Aさんは欠席することは1度もなく、授業中もしっかりと目を見開いてずっと先生の説明を集中して聞いています。ある日ノートをみせてもらうと、丁寧な字でしっかりと、しかもびっしりとあれやこれやの授業に関する内容が書いてあります。「すごいですね~!」と私が声をかけるといつもAさんは「若い人のじゃまにならないようにがんばってるんですー。」と笑顔で答えてくれました。正直言って、若い人より何倍も勉強されました。Aさんの隣の席でいつも居眠りして先生に怒られていた若い男の子がAさんととても対照的だったのを覚えています。
実はハワイで学校に通うまではアルファベットも満足に書けなかったそうです。それがなんと1年後には中学3年生レベルの英語に!書くだけでなく、話す方も少しずつ上手になり、なんとアメリカ人のボーイフレンドまでできたと喜んでおられました。この年でここまで英語が伸びた秘訣と、モチベーションの維持について聞いてみたところ「学校の先生とクラスメートのおかげ」だそうです。「物覚えの悪い老人(Aさん談)」に、先生達が粘り強く親切に一生懸命になって教えてくれたこと、自分よりもずっと若い周りの生徒達が宿題をいつも手伝ってくれたことに感動し、1年間英語の勉強を続けて来れたそうです。確かに先生やクラスメートに恵まれていたのはAさんの英語力を伸ばす大きな要素だったのかもしれないですが、それよりも何よりもAさんの努力があったからこそだと思います。
私達が通っていたCentral Pacific CollegeにはAさんの他にも60代、50代の生徒さんがたくさんおられました。このような年配の生徒さんが若い子達(といっても30代、40代がほとんど)に負けない熱意を持って勉強されているのに感心しました。英語を始めるのに年齢は関係ないんですね!
単身でハワイ留学生活をエンジョイされていたAさんは留学生活1年目で体調を壊し、ある年の1月に残念ながら帰国されました。。。
帰国されたあと、「お世話になりました」という手紙付でわざわざ虎屋の羊羹を送ってくれたAさん。。。いつまでもお元気で!