子供を作れないと「生産性がない」のか
- 2018/8/11
- その他いろいろ

自民党の杉田水脈議員という人が書いた「『LGBT』支援の度が過ぎる」と題した寄稿文が話題になっています。詳しくはこちら
大きな問題となっているのは、
しかし、LGBTのカップルのために税金を使うことに賛同が得られるものでしょうか。彼ら彼女らは子供を作らない、つまり『生産性』がないのです。そこに税金を投入することが果たしていいのかどうか(『新潮45』P.58~59より)
という箇所。
LGBTは子供を作らないから「生産性」が無いとのこと。これはちょっとひどい。異性間で結婚してる人で子供を作らない選択をする人もいるし、欲しくてもできない人だっている。こういう人達にも「生産性」がなく、税金は投入されないべきという考え方でしょうか。まず、LGBT云々よりも、「子供を作らない=生産性がない=その人たちには税金を使わない」という考え方自体が問題。しかもこれを言ったのがオッサン議員でなく女性議員だったことも驚き。
LGBTの人だってちゃんと仕事をして、税金も納めてる。社会のために貢献している。でも子供を作らないから「生産性がない」って。「税金使わない」って。こんなことを言えてしまうこの議員はどれほど「生産性のある」仕事をしてきたのかすごく知りたい。
これもすごいよ↓
『常識』や『普通であること』を見失っていく社会は、『秩序』がなくなり、いずれ崩壊していくことにもなりかねません。私は日本をそうした社会にしたくありません。(『新潮45』P.60より)
LGBTが「非常識」、「普通じゃない」そして「秩序」を乱し、日本社会を崩壊させるという意味?LGBTは非常識で普通じゃないから社会に必要無いっていう意味?それはちょっとひどすぎやしないか?!
LGBTの人は何も特別な事を望んでいる訳ではないと思う。こういう発言する人に自分たちの幸せを踏みにじられないように、自分たちのささやかな幸せを守ろうとしてるだけなはず。
この議員のような「多数派」の人は「少数派」の人が少し声を上げたら自分たちの利害や権利が奪われると怖がっているのかな?LGBTの人達は無理な要求をして多数派の権利を奪おうなんて思っていないはず。ただ普通に暮らしていきたいだけだと思う。LGBTとしてパレードしたり、何か活動したりするのはこういう議員に社会ののけものにされないように、自分たちの人生をより生きづらいものにされてしまわないように、ささやかな幸せを守るためにやっていると思う。この議員のような考え方がはびこっていない、もともとこの人達が生きやすい社会であれば、パレードも、特別な活動もしなくていいはず。
私が愛読してるゲイのななぴぃのブログ記事はこちら
ななぴぃは同性愛者のためのウェディング会社を経営し、LGBTのための活動も積極的に行っています。一生懸命働いて、税金もしっかり納めて社会に貢献しています。
労働を通して、少数派であるがために「生きづらい」と感じがちな多くのLGBTを幸せにしている。とても「生産的」な仕事をしている。こういう人のどこが「生産性がない」のか?全く理解できません。
少数派が声を上げるとこうやって叩く。多数派の「常識」、「普通」スタンダードに合わせて生きていかないとこの議員みたいなことを言われる。その結果、生きづらくなる。こんな社会(会社)にストレス感じて日本を出たくなるんだよ。この人の「常識」、「普通」が残念ながら日本の多数派。多数派にピタッと寄り添わないと生きづらいのが日本。
こんな発言をアメリカ、特にハワイですると袋叩きものです。ハワイはアメリカですが、本土よりも人種が多様な少数派の集結社会。いろんな人種、考え方、価値観がまじりあった社会。人種、宗教、価値観、ジェンダーを超えた「アロハ」という共通の概念の下、みんなレスペクトしあい生活している。
アロハ=こんにちは、さようなら、ようこそ、I love you.など
多数派の「常識」「普通」に合わせないと生きづらくなってしまう、と感じる人にとってはハワイはとても快適な場所です。
「あなたはあなたのままでいい」
そう思わせてくれるハワイでこの議員も何かを感じ取って欲しいです。ハワイという場所は奥が深いのです。ゴルフとパンケーキだけじゃないんです。